北朝鮮の異常な真実を描くドキュメンタリー「太陽の下で」 - 高橋秀樹

高橋秀樹放送作家日本放送作家協会・常務理事]

 

 

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ロシア出身のドキュメンタリー映画・巨匠ヴィタリー・マンスキー監督が北朝鮮平壌の家族に1年間密着した映画「太陽の下に」を見た。実に痛々しい映画であった。

 

この映画は公式HPで次のように紹介されている。

 

<以下、引用および筆者要約>

 

「8才の(少女)ジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている。ジンミは金日成の生誕記念『太陽節』で披露する舞踊の練習に余念がない。エリートの娘を持った両親は仕事仲間から祝福を浴び、まさに『理想の家族』の姿がそこにはあった。ところがドキュメンタリーの撮影とは名ばかりで、『北朝鮮側の監督』のOKが出るまで一家は繰り返し演技させられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が理想の家族のイメージを作り上げるために仕組んだシナリオだった。疑問を感じたスタッフは、撮影の目的を『真実を映す』ことに切りかえその日から、録画スイッチを入れたままの撮影カメラを放置し、隠し撮りを敢行する。」【続きはコチラ・・・】

創造者が自分から離れて「世界に欠落するもの」を埋めるアプローチ -茂木健一郎

茂木健一郎脳科学者]

 

 

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<創造者が自分を離れるということ>

 

創造者が、自分から離れて、世界に欠落するものを埋めるアプローチをとるときに、取りうる一つのやりかたがあって、それは対象物の「発見」と「創造」を近づけることである。

 

ミケランジェロは卓越した技術をもった彫刻家だが、バチカンにある古代ギリシャの傑作ラオコーンが、ミケランジェロによるものだという説がある。専門家からは否定されているが、興味深い論点がある。

 

ミケランジェロの頃も、古代ギリシャの彫像は高く評価されていて、実際にそのような彫像をつくって売る、という需要があった。ミケランジェロが、自ら彫ったものを、自分の作品ではなく、古代ギリシャの彫像だとして世に出すというイメージには、何ともいえない魅力がある。

 

デュシャンの『泉』は、すでにあった便器を買ってきたというのが定説だが、デュシャン自身が造形し、焼いて、それをありもの(ready made)として出したという説もある。真偽は別として、興味深い仮説である。【続きはコチラ・・・】

<円高株安と地政学リスク>日米経済協議を読み解く- 植草一秀

植草一秀[経済評論家]

 

 

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4月6日にトランプ大統領がシリアへの空爆を決定し、実行に移されたことを契機に「地政学リスク」への警戒が強まっている。とりわけ日本の株式市場では不安心理が強まりつつある。

 

ドイツの株価などはほとんど影響を受けていない。日本株価に下方圧力がかかっているのは、地政学リスクへの警戒とともに、為替市場で円高=ドル安の流れが強まっているためである。

 

「有事のドル買い」と言われることが多いが、現在の金融市場で観察されているのは円高・ドル高の進行である。

 

各種要因で米国長期金利が低下し、米ドルが下落。リスクオフの資産選択として株式から債券へのシフトが生じ、さらに、米国のトランプ大統領が「ドルが高すぎる」の発言を繰り返した。これらの事情を背景に円高日本株安の反応が生まれている。

 

米国の為替政策がドル安とドル高のどちらを指向しているのか。判断がつきかねる要因がある。財務長官に就任したムシューニン氏は「強いドルは中長期的に米国の国益」と発言している。【続きはコチラ・・・】

<若者のテレビ離れの証明?>倉本聰のシルバードラマ『やすらぎの郷』高視聴率におびえるテレビ局 - 高橋秀樹

高橋秀樹放送作家日本放送作家協会・常務理事]

 

 

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中高年がターゲットのシルバータイムドラマ、倉本聰脚本の『やすらぎの郷』(テレビ朝日)の視聴率が好調でテレビ各局がおびえている。

 

なぜおびえているのか。

 

初回の2017年4月3日放送分の視聴率は8.7%を記録し、同時間帯の前4週平均から3ポイント上昇。裏番組の情報・バラエティ番組を上回った。以後も視聴率の好調は続いている。

 

「テレビで高視聴率を稼ぐには中高齢の視聴者をターゲットにしなければならない」ということが証明された形である。これが証明されると、テレビ局は困るのである。なぜか?

 

「今の若者はテレビ離れをしていて、見ているのは年寄りばかりだ」というのはテレビ関係者ではなくとも大方の人が気づいていることが改めて示されてしまうからだ。

 

ちなみに筆者は先日、18歳から19歳の200人ほどに聞いてみたが、いわゆる地上波放送が映るテレビ自体を持っていない人が10人ほどいた。若者の5%は、見る見ない以前の問題で、テレビという装置そのものを必要としていないのだ。【続きはコチラ・・・】

高橋維新がTBS「好きか嫌いか言う時間」でひな壇の一人になってみた - 高橋維新

高橋維新[弁護士/コラムニスト]

 

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2017年4月3日放映の「好きか嫌いか言う時間」(TBS)という番組に出ました。筆者にとって2回目の、テレビ出演です。

 

収録は、3月13日でした。「出てみませんか」というお話は、また筆者の務める法律事務所に直接いただきました。

 

「好きか嫌いか言う時間」は、毎回テーマを決めてMCや向かい合っているひな壇の面々が「好き」か「嫌い」かを表明し、討論するバラエティ番組です。

 

今回のテーマは、「芸能人」と「それについて記事を書く人たち」の対決構図を作って、論を交わすというものでした(前半は、これとは別にストーカーもテーマとして扱っていました)。筆者も、ネットで芸人に辛辣なことを書いている「記者」の一人として出させていただきました。

 

MCの皆様には、坂上忍さん・ブラックマヨネーズ吉田さん・デヴィ夫人和田アキ子さんとガツガツ来るタイプの人が揃っていたので、また責められて終わりかと思っていましたが、最初にテレビに出たときよりは言いたいことが言えたと思います。【続きはコチラ・・・】

<千葉女児殺害で保護者会の会長逮捕>「知らない人についていかない」は機能しない? - 水野ゆうき

水野ゆうき[千葉県議会議員

 

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筆者の地元である千葉県我孫子市北新田の排水路脇の草むらでベトナム国籍の小学3年レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9歳)=千葉県松戸市六実=の遺体が見つかった殺人死体遺棄事件で、千葉県警捜査本部は4月14日8時12分、リンさん宅の近くに住む澁谷恭正容疑者(46歳)を死体遺棄容疑で逮捕した。

 

我孫子市内でも多くの保護者からまずはホッとした、という声が聴かれた。北新田という場所は筆者の自宅から車で約10分程度であるが、ほとんど人がいない場所である。筆者は生まれた時から我孫子市にいるが、地元議員の私ですら車で通る以外北新田に行ったことはない。我孫子市民ですら北新田は馴染みがない地域だろう。

 

【参考】ねつ造だらけのマスゴミ世論調査の深層

 

逮捕に至ったのは、現場の遺留物のDNAの型が澁谷容疑者のものと一致したことによるという。被害者のリンさんはどれほど怖かっただろう、と思うと胸がつぶれそうになる。【続きはコチラ・・・】

「喫煙可の飲食店」ドヤ顔でタバコを吸う愛煙家に疑問 - 矩子幸平

矩子幸平[ライター]

 

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我が国で習慣的にタバコを吸っている「成人喫煙率」の割合は、現在19.3%(2016「厚生労働省国民健康栄養調査」)。この数値を高いと見るか、低いと感じるかは、人によってそれぞれであろうが、日本人の2割に満たない程度が「愛煙家」ということになる。

 

筆者は、いわゆる「嫌煙家」であり、タバコを吸うことができる飲食店には、極力行かないようしている。それでも「喫煙可」の店にゆくことはある。最近は、終日禁煙の飲食店が多いものの、「インド料理(カレー)」「タイ料理(他アジア料理)」などを中心に、いわゆる「エスニック料理」はほとんどが「喫煙可」であるからだ。

 

悲しいかな、エスニック料理はおいしい。しかも、家庭で作ることができるような料理ではない。そうなると、いかに嫌煙家とはいえ、「喫煙可」になっているエスニック料理店に行かざるをえないわけだ。

 

もちろん、そのような場合でも、できるだけ喫煙客がいなそうな店を狙うし、仮に喫煙者がいても、喫煙量が少なそうで我慢できるギリギリのレベルであれば、できるだけ喫煙者から遠い場所に座ることもある。【続きはコチラ・・・】