2014-10-04から1日間の記事一覧

<10月5日・緒形拳氏七回忌に想う>俳優が「セリフを入れる」ということの秘密

貴島誠一郎[TBSテレビ制作局担当局長/ドラマプロデューサー] *** 自分は役者ではありませんから、あくまでも役者さんに近いところにいる傍観者としての考えです。 役者さんが「セリフを入れる」ところを見たことがありません。役者さん同士でも、あま…

<「リア充」アピールと同根?>「テレビみませんから」発言にイラッとくる人へ

岩崎未都里[ブロガー] *** 「テレビみませんから」と言われると、筆者は正直イラッとしてしまいます。 この感覚は、「テレビ好きな筆者」のような人だけかと思いきや、周囲の友人達へも聞いたところ「テレビみませんから」は、結構皆さんもイラッとする…

『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』『想い出づくり』の名匠、鴨下信一の演出技法(全3回その②)

高橋秀樹[放送作家]・水留章[テレビ制作会社 社長] *** (その①はこちら) 鴨下信一さんに演出論を聞きに行ったのは、メディアゴン主筆、高橋(僕)と友人の水留だ。 鴨下さんは2人を目の前にすると間髪入れずに喋り出した。 「職業指揮者という人がい…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産②台本に台詞を書いてはいけない

高橋秀樹[放送作家] *** (「萩本欽一インタビュー」その①はこちら) 大将(萩本欽一)はテレビで大事なのは”遠い”こと、だと言う。どういうことだろう。 「テレビでは“近い”と”早い”は、失敗する」 「例えば『お前ね、ダメだよ』と、いうセリフ、『お…

<ドラマ「若者たち2014」を分析する>かつての「若者たち」から今の「若者たち」に投げられた「未来へのボール」

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役/湘南ベルマーレ取締役] *** ドラマの改変期の秋であるが、新ドラマの前に、以前の記事でとりあげたフジテレビ開局55周年記念番組「若者たち2014」を振り返っておきたい。 昭和の雰囲気漂う東京下町の、貧しい5人…

<「旅と料理」の番組をどう作るか>レポーターが実食せずに「美味しさ」を伝える工夫

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** 「旅と料理」の番組は今やテレビの王道といっても良いほど増えた。地上波放送でもBS放送でも、あるいはニュース番組の中でも頻繁に取り上げられる。見る側とすれば気楽に見ることが出来、情報も適度にあり…

『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』『想い出づくり』の名匠、鴨下信一の演出技法(全3回その①)

水留章[テレビ制作会社 社長] [註:メディアゴン主筆・高橋]かねてから、鴨下信一さんの事に大変興味があった。演出家としての力量実績は言うまでもないが、彼の希代の文章家としての才能にも、同じ書き手として大変畏敬の念を抱いていた。面識もなく恐…