2015-02-09から1日間の記事一覧

<短すぎる賞味期限>8.6秒バズーカ「ラッスンゴレライ」はお笑いにとっては死に至る劇薬

高橋秀樹[放送作家] *** 「ラッスンゴレライ」とはやし立てるお笑いコンビ「8.6秒バズーカ」が受けている。今、世間では、これのような芸風は「リズムネタ」と呼ばれているらしいが、このリズムネタは、笑いの人にとっては「死に至る劇薬」であるように…

<積極的平和主義を再考する>なぜ安倍首相は重大な場面で強い発言をし、その後に柔らかな表現に改めるという事を繰り返すのか?

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** 前回のメディアゴンの記事「<今、メデイアがすべき大事な仕事>安倍首相の中東訪問はどのような政府の戦略のもとで実行されたのか?」で安倍首相の発言に周到さがなく、逆に「前のめりグセ」がある…

<泉南アスベスト訴訟>謝罪に来るのだから、大臣であっても原告団は気おくれするな!

原一男[ドキュメンタリー映画監督] *** (これまでの連載はコチラ) 近江八幡市の「地域起こしのための映画作り」プロジェクトと関わっての筆者の内なる想いは、「昭和のスーパーヒーローシリーズ」ほどではなくても、やはり、人民一人一人が「我こそが…

<これまでにない遊び手と作り手の交流会>ゲーム大会とゲーム実況のイベント「闘会議」が面白い

八坂亮[ゲームクリエイター] *** 去る1月31日と2月1日の二日間、千葉県の幕張メッセでとあるゲームのイベントが行われた。その名も「闘会議」。ゲームのイベントと言えば、毎年秋に開催される「東京ゲームショウ」をはじめとした数多くのイベントが既に…

メディアゴン編集部は「翼賛体制構築に抗する声」に賛同する。

メディアゴン編集部 *** メディアゴン編集部は次の声明文(案)の趣旨に賛同いたします。 http://hanyokusan.blogspot.jp/2015/02/blog-post_2.html *** <以下、声明文サイトより転載> 声明文(案) 私たちは「ISIL」による卑劣極まりない邦人人質惨…

<カワイイとバカがテレビの多様性を奪う>テレビを席巻する「カワイイ」と「おバカ」を憂う。

吉川圭三[ドワンゴ 会長室・エグゼクティブ・プロデューサー] *** 先日、テリー伊藤さんの「テレビ馬鹿一代」という本を読んだ。 正直、伊藤さんの本は駄作もあるし傑作のあるが、この本は本来、天才的なバラエティ演出家であった伊藤さんが、毎日新聞…

<現役弁護士として想う>「テレビに出ている弁護士」はテレビに踊らされているだけで正視に堪えない

高橋維新[弁護士] *** 昨今、テレビに弁護士をよく見かける。「行列のできる法律相談所(日本テレビ)」は言うまでもなく、あらゆるジャンルのテレビ番組に、弁護士が登場している。筆者も弁護士なので、今回は、「弁護士がテレビに出る」ことがどうい…

<今、メデイアがすべき大事な仕事>安倍首相の中東訪問はどのような政府の戦略のもとで実行されたのか?

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** [画面]車を運転する男のUP [テロップ]ロンドン 先月18日 [ナレーション]先月、二人の殺害予告が出される2日前、イスラム過激派組織“イスラム国”を支持する男が突然話を切り出しました。 [男の…

<I AM KENJI>事実が伝わらなくなった時、その事実は歴史から消される…

榛葉健[ テレビプロデューサー/ドキュメンタリー映画監督] *** これが事実なら、ただ、祈るしかない。ジャーナリスト後藤健二さんが、残虐極まりない“自称”「国家」に拉致され、亡くなられた。後藤さんと湯川遥菜さんに対する殺害予告が出されて以来、…

品性下劣な人々が「品性下劣な人々のため」に作ったのがワイドショーなのか?

高橋秀樹[放送作家] *** 人に見せたくない人間の裏側を無理やり覗こうとするのは「品性下劣」なのだろうか? 人に見られたくない人間の裏側を覗いて楽しむのは「品性下劣」なのだろうか? いささか、偏見過ぎるかもしれないが、この「品性下劣」と「品…

<どこまでがテレビが扱えるテーマなのか>テレビは終末期ケアの現場を取材できるのか?

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** テレビ番組を作る時には、真摯にテーマを取り上げなければならない場合がある。 それが人の生き死にかかわるような難しいテーマだと、笑いに落とし込んだり、深入りせずに逃げたりすることも出来なくなる…

<キャスティング?それとも企画?>死に体となった「めちゃイケ」は山本圭一の復帰で生き返るのか?

高橋維新[弁護士] *** 「山本圭一(元・極楽とんぼ)を『めちゃ×2イケてるッ!(フジテレビ)』に戻してほしい」というのは、巷間よく聞く言説である。これとセットで、「新メンバーを全部クビにしろ」という言説も盛んに喧伝されている。 山本を戻すと…

<平成というクソみたいな時代の中で>「我こそは平成のヒーローである」と名乗り出るニッポン人は、どこにもいないのか?

原一男[ドキュメンタリー映画監督] *** (これまでの連載はコチラ) 「平成のヒーロー探し」の一環として完成させた映画『結い魂ーゆいごん』。この超満員の上映会場で、私は、懸命に口説いた。口説きながら私の中で、おぼろげながら、ある方向性が見え…

<原発を左右する「活断層」の認否は誰がする>公式な「規制委員会」と非公式な「有識者会合」で大混乱?

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** 今、日本の原子力発電所の生殺与奪を握っているとされる「原子力規制委員会」とその事務局である「原子力規制庁」。それらの発足から3年後に当たる今秋、原子力規制の見直しが予定されている。 規制委…

<今、落語は一過性のブーム?>人間国宝・柳家小三治の噺の前にイマイチの構成と残念な客入り

高橋秀樹[放送作家] *** 2014年12月25日の国立劇場「落語研究会」は、トリが人間国宝・柳家小三治であった。演目は「初天神」。もともと上方の話を移植したものだから、江戸落語で演じるときに行く天神様はどこなのだろう、話には具体的な名前があがら…

CG全盛の現代にコンピュータ処理をしない「CGみたいなアート」が面白い

メディアゴン編集部 *** 現在、川越市立美術館で開催されている、不思議な美術展が話題だ。 「スキャモルフォーゼ展」と名付けられたその美術展で展示されているのは、美術館のギャラリー内の壁面に、360度パノラマで展示された長大な作品だ。縦3メートル…

<ネットカフェ難民たちの先輩>なぜ、そのマッサージ師は囲碁センターに住み着いていたのか?

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** ノンフィクションの番組はネタが命といってもよい。どういうネタを探すかでその番組の「良し悪し」が決まる。 その良し悪しには「意外さ」という要素がある。だが、これが結構、難しい。面白そうなネタを…

<知ってる曲は良い曲だ>ポール・マッカートニーのカバー曲は絶対に原曲が崩れない理由

水留章[テレビ番組制作会社 社長] *** 「The Art Of McCartney」が昨年2014年12月に発売されました。ポール・マッカートニーへのトリビュートアルバムです。 タイトルの「The Art Of McCartney」 は「ポールの芸術」と訳すよりは、「ポールの技」と訳し…

<センター試験でクソリプ?パクツイ?>誰かの「つぶやき」から誤解や誤認識が事実のように伝わっていく不可解

黒田麻衣子[徳島テレビ祭スタッフ] *** 今年も大学入試センター試験が終わった。毎年、入試時期になると、課題文や設問をめぐっていくつかのニュースが流れるが、今年は国語の第一問(評論)がネット上で大きなニュースになった。 例えば、スポニチアネ…

<どうなる?NHK連ドラ「マッサン」>古今亭志ん朝「文七元結」にみる「〆の言葉=サゲ」の見事さに学ぶ

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役/湘南ベルマーレ取締役] *** 1月3日の日本経済新聞の「なんでもランキング」は、正月初笑いということか、名作古典落語ベスト10をとりあげていた。 1位は、古今亭志ん朝の「文七元結」。名人への博士論文、ともい…

<極端に走る素性不明の「テレビ文化人」たち>なぜ、テレビは間違えだらけの言説が跋扈するのか?

高橋維新[弁護士] *** 「女は男より劣った生き物である」 「日本人はアメリカ人より賢い」 「稲垣吾郎はこのままいくとテロリストになる」 これらは全部、極端な言説である。極端な言説は、不正確である。というよりも、大体の場合間違いである。上の極…

<高コストで不安定な再生可能エネルギー>2014年度の「再エネ補助金」は1兆円を超える見通し

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** 太陽光や風力など「再生可能エネルギー」に対する今年度の買取金額は計1兆円を超える勢い--。こう書くとわかりやすい。 今月1月23日の資源エネルギー庁の発表によると、2014年4~10月の再エネ電気の…

<過去に学ばない?フジテレビ報道>イスラム国人質殺害速報でのフジの混乱は「震災報道のあの時」を思い出す。

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** 1月24日午後11時08分ごろ、インターネット上に殺害された湯川遥菜さんと思われる写真を持つ後藤健二さんの映像が公開されました。日本中が怖れていた重大事態発生の可能性が大です。これをテレビ各局…

<「ヅラ」の不思議>利用者は隠しているが、不思議なことに周りの人はほとんどが知っている。

高橋秀樹[放送作家] *** 人間はメディアを身にまとって生きている。メディアと言う言葉を「情報」と読み替えれば、もう少し意味が通じやすくなるだろうか。 筆者は、冬はジャージにラグジャー、夏は半ズボンにTシャツで、どこへでも行くから、この姿形…

<魂を揺さぶるご当地映画>「平成のヒーロー探し」として位置付けた「地域起こしのための映画作り」プロジェクト

原一男[ドキュメンタリー映画監督] *** (これまでの連載はコチラ) 「平成のヒーロー探し」として位置付けた、近江八幡市の「地域起こしのための映画作り」プロジェクトに、話を戻そう。 もう一度「市井の人々」に目を向けてみよう、と考えた。・・・…

<「look at the 字幕」のテレビ?>テロップで視聴者の感情を「指図」するテレビに辟易

高橋秀樹[放送作家] *** 「着るんかい!」と言う赤字のテロップがテレビの画面に大写しになって「ここで笑いなさい」とテレビが、見ている筆者に指図している。 笑うかどうかは、観ている筆者の勝手だから、「放っといてくれ」と腹が立つ。本当は、おも…

<何年か後にテレビを懐かしむ資格>本気でテレビを愛さなかったあんた!テレビを金儲けとしてしか考えなかったあんた!

吉川圭三[ドワンゴ 会長室・エグゼクティブ・プロデューサー] *** 筆者がテレビ局の入社試験を受けようと決めたのは、1981年、、、大学4年の夏のことだ。10月1日から面接が始まった。 当時、私は映画マニアであり、米国映画大学留学を目指していたもの…

「少ない予算」が「笑い」を拙くする?フジテレビCSのヒット番組「ゲームセンターCX」

高橋維新[弁護士] *** フジテレビCSの「ゲームセンターCX」という番組がある。有野晋哉(よゐこ)をメインに据えて、昔懐かしいレトロなテレビゲームをコンセプトにしたヒット番組だ。 最初に断っておくが、筆者は「ゲームセンターCX」のファンといえる…

<イスラム国人質事件・冷静で客観的な視点を>受動喫煙の死亡者7000人と「人質2人」の命の重みをどう考えるべきか?

藤本貴之[東洋大学 准教授・博士(学術)/メディア学者] *** 2億ドル(約235億円)の身代金が要求されたイスラム過激派組織「イスラム国」による日本人人質事件。「人命第一」としつつも「テロには屈しない」とする安倍政権の対応に注目が集まっている…

<テレビのアニメ作家という魔窟>宮崎駿監督と「テレビのアニメ作家」の致命的な違い

高橋秀樹[放送作家] *** テレビのアニメ作家の世界は群雄割拠である。いや、魑魅魍魎である。 宮崎駿さんのような本編映画の作家の世界のことでは無い。テレビアニメの作家のことである。なぜ、魑魅魍魎なのか? この世界には、最終目標が違う人たちが、…