<ドラマ「若者たち2014」を分析する>かつての「若者たち」から今の「若者たち」に投げられた「未来へのボール」

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役湘南ベルマーレ取締役]

 

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ドラマの改変期の秋であるが、新ドラマの前に、以前の記事でとりあげたフジテレビ開局55周年記念番組「若者たち2014」を振り返っておきたい。

 

昭和の雰囲気漂う東京下町の、貧しい5人兄弟の物語。親代わりで過干渉の長男(妻夫木聡)の下、それぞれが異なる困難を抱える中で、正面からぶつかり、悩み、泣く。そんなベタな設定に、視聴者はついて行くのだろうか。「北の国から」の演出家、杉田成道氏が企画し、チーフ演出を務めた。

 

視聴率は初回が12.5%、最終回は6.1%。平均視聴率は7.71%。残念ながら、初回だけ見て球場を後にした観客は戻ってこなかったようだ。ただ、最終回まで席を立たずに「杉田成道投手」の熱投を見守ったファンも少なからずいる。筆者はその一人として、このドラマを解題してみたい。・・・・[続きはコチラ]