『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』『想い出づくり』の名匠、鴨下信一の演出技法(全3回その③)

高橋秀樹[放送作家]・水留章[テレビ制作会社 社長]

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メディアゴン主筆の高橋(僕)と友人の水留は、連れ立って演出の秘密を聞き出しに伺っている。鴨下信一さんは演出に必要なのは「解釈と決断」と、おっしゃった。そして…

 

「ある有名な脚本家に台本をもらいました。夜、電話がなる。海外から。でもそれは変だった。あの緻密な名手にして気づいていなかったんです。時差があるんだなあ」

 

「ただし、ほかの構成は完璧。こういうときは困ります」

 

「脚本家は、勢いがあってのって書いているときのホンはわかります。そういう時は小さな問題で止めてはいけない。そこで思考停止になってしまうことがある」

 

僕が、少ない経験から、言葉を継ぐ。・・・・