<なぜ「VTRを見ているタレントの顔」をテレビ画面の片隅に入れる番組が多いのか?

高橋秀樹[放送作家]

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情報番組やニュース番組などでは、VTRを見ている「出演者の顔」が画面の片隅に入る。「ワイプで出演者の顔を抜く」という技法である。それ自体は悪いことではない。でもこの技法を使っていながら、技法の「意味や効果」をわかっていないバカなディレクターが多すぎる。

 

この「ワイプ」は、ビデオジョッキーという型ができた時から始まった。外のロケに担いで持っていけるビデオカメラが出来たのはそう昔のことではなく、30年ほど前だ。これが出来て以来、取材VTRを見ながらスタジオでしゃべるという「ビデオジョッキー」という形式がバラエティやワイドショーを席巻した。

 

そうなると、せっかくキャスティングした大物タレントの露出がVTRのせいで少なくなる。せっかく高いギャラを払っているのにもったいない。それを防ためにワイプで大物の顔を出した。それが始まりである。・・・・[続きはコチラ]