1968年「新宿騒乱」で機動隊に投石できなかった臆病こそ「原一男映画」の原動力

原一男[ドキュメンタリー映画監督]

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このコラムは「ドキュメンタリーを巡る様々な課題を考えてみよう」と書き始めたが、角度を変えて続けたい。ここからは、筆者・原一男の自己史とも重なってくる。

 

筆者が少年時代を過ごしたのは、山口市山口県の県庁所在地なのだが、盆地で、静かな城下町。日々の暮らしは静謐そのもの。刺激なんてありはしない。

 

私は一日も早く、ここを抜け出して、世界を駆け回るドラマチックな生き方をしたかった。・・・・[続きはコチラ]