コンプライアンス全盛の今だからこそ惹かれるNHKドラマ「ダークスーツ」

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役湘南ベルマーレ取締役]

 

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昨年2014年11月、12月に放送されたNHK土曜ドラマ「ダークスーツ」(全6回)は、企業再建と不正追跡をテーマに、その背後に流れる人間模様を描いた良質のドラマである。かけひきあり、謎解きあり、で大変面白い企業ドラマだったが、NHKのドラマ作りの実力からすれば、これくらいはできて当然、といったところか(褒め言葉です)。

 

かつての高度成長の象徴であった総合電機メーカー「ハシバエレクトロニクス」は、業績不振に苦しんでいた。米国企業から送り込まれた新社長・松木(石丸幹二)は、一之瀬(斎藤工)、番場(満島真之介)、小宮(大鶴義丹)ら、はみだし社員を集めて改革プロジェクトを命ずる。自分たちが進むべき道を探す中、一之瀬は、次第に、会社の歴史の暗部や社長の真の狙いに気がついていく。【続きはコチラ・・・・】