<どうなる?NHK連ドラ「マッサン」>古今亭志ん朝「文七元結」にみる「〆の言葉=サゲ」の見事さに学ぶ

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役湘南ベルマーレ取締役]

 

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1月3日の日本経済新聞の「なんでもランキング」は、正月初笑いということか、名作古典落語ベスト10をとりあげていた。

 

1位は、古今亭志ん朝の「文七元結」。名人への博士論文、ともいわれる人情噺の傑作であり、筆者も、演者の志ん朝も含めて1番好きな演目だ。

 

江戸本所に住む左官の長兵衛は、腕は立つのに、無類のばくち好き。年の瀬、またばくちに負けて家に帰ると、娘のお久がいなくなったと女房が泣いている。そこに、吉原の遊郭の大店「佐野槌(さのづち)」から使いがきて、娘のお久が身を寄せているという。あわてて迎えに行く長兵衛。出てきた女将が言う。お久が自分の身を売って父の借金を返したいと頼み込んできた、そんな親孝行な娘に免じて来年の大晦日まで50両貸しましょう、そのかわり娘は預かる、返済が大晦日を一日でも過ぎたら心を鬼にして客を取らせるよ-。【続きはコチラ・・・】