<今、落語は一過性のブーム?>人間国宝・柳家小三治の噺の前にイマイチの構成と残念な客入り
高橋秀樹[放送作家]
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2014年12月25日の国立劇場「落語研究会」は、トリが人間国宝・柳家小三治であった。演目は「初天神」。もともと上方の話を移植したものだから、江戸落語で演じるときに行く天神様はどこなのだろう、話には具体的な名前があがらないが、湯島天宮か、亀戸天神か。
開演が6時半で平日。しかも木曜日のせいか、開演直後は客の入りは6割。なんだか自分のことのように焦る。
心の中で「人間国宝のトリだぞ」と叫ぶ。正月にやることの多い「初天神」を、年の瀬にやることに違和感を持った人が多いのだろうか。聞けば、最初の申し込みは「鰍沢(かじかざわ)」だったそうだ。この大ネタなら、客は来る。【続きはコチラ・・・】