<現役弁護士として想う>「テレビに出ている弁護士」はテレビに踊らされているだけで正視に堪えない

高橋維新[弁護士]

 

***

 

昨今、テレビに弁護士をよく見かける。「行列のできる法律相談所日本テレビ)」は言うまでもなく、あらゆるジャンルのテレビ番組に、弁護士が登場している。筆者も弁護士なので、今回は、「弁護士がテレビに出る」ことがどういうことなのかについて書いてみたい。

 

まず、「報道」で出る場合がある。これは、当事者として出る場合と、当事者の代理人として出る場合がある。後者はまさに弁護士の仕事であり、世間の耳目を集めた事件で弁護人や代理人についた弁護士が記者会見をするような場面を想像してもらえればよい。前者は、不名誉ながら、弁護士なのに依頼者のお金に手を付けて捕まってしまったとか、そういうような場合である。

 

報道で出る場合には、もう一つ毛色の違う出方がある。ある事件や法律問題について専門家としての見解を求められる場合である。逮捕された政治家が今後どうなるかとか、振り込め詐欺の被害者対策は今どうなっているかとか、そういうことについてテレビが取材を申し込んでくる場合がある。【続きはコチラ・・・】