フジ月9ドラマ「デート〜恋とはどんなものかしら」最終回で脚本家・古沢良太の描いた「卒業」が素晴らしい

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役湘南ベルマーレ取締役]

 

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フジテレビの月9ドラマ「デート〜恋とはどんなものかしら〜」が大好評のうちに終わった。ヒットメーカー・古沢良太の脚本が冴えに冴えわたった。

 

理屈っぽく女子力ゼロの藪下依子(杏)と、引きこもり・オタク系男子の谷口巧(長谷川博己)は、自他ともに認める恋愛不適合者。恋愛感情なしの合理的な契約結婚を目指すがうまくいくはずもなく、一時は他の恋のお相手とフツーに付き合ってみたりするが、結局は二人が互いに本物の恋の相手だと気づく、というオハナシ。

 

クライマックスシーン。依子の30歳の誕生日、部屋に残された二人は、一つのリンゴをニコリともせずに交互にかじりつく。依子がまずかじり、それを巧に渡す。旧約聖書の創世記では、ヘビにそそのかされたイヴが最初にリンゴを食べ、それをアダムに勧めたように。それは神様から食べることを禁じられた「善悪の知識の木の実」だった。【続きはコチラ・・・・】