<不安をかき立てる番組を好むテレビ>「超常現象、幽霊体験」でメディアが欲しがる答えは短絡的

石川幹人[明治大学情報コミュニケーション学部・教授]

 

***

 

オウム事件以来(1995年5月、麻原彰晃教祖逮捕)急激に減ったとはいえ、毎年夏になると、テレビ番組の制作会社の方々から幽霊現象、幽霊体験についてのコメントを求められる。幽霊を科学的な研究テーマにしている大学教員が少ないからでしょう。

 

かく言う筆者は、もちろん、オカルトの信奉者ではありません。それどころか、筆者は大学で、オカルトや似非科学疑似科学の非科学性、反社会性を説く「科学リテラシー」という講義を長らく受け持っています。

 

そういった立場である筆者に、ディレクターは、

 

「どうして、幽霊はここに姿を現したのでしょう」

「なぜ幽霊はこんなに恐ろしいんですか」

と、心霊写真などを示しながら聞いてきます。【続きはコチラ・・・・】