<原発に一番近い病院に勤務する医師の視線>風化が進む「これからの福島」をメディアはどう伝えてゆくべきか?

小鷹昌明[南相馬市立総合病院・神経内科専門医/医学博士]

 

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筆者は19年間勤め上げた大学病院を、東日本大震災を契機に辞した。次の勤務先として、福島県南相馬市の総合病院を選んだ。

 

つまり、ここは原発からもっとも近い病院である。そこで私は、医療支援をしながら、さまざまな復興のための市民活動を企画・実践し、余力のある限り情報発信を繰り返してきた。

 

震災から4年の月日が流れ、福島の言説は完全に風化してしまった。現地にいれば震災関連の情報の流れない日はないのだが、大手新聞やテレビキー局からの報道はどういうものなのか。

 

実はここにいると、よくわからない。東京に行った際に新聞やテレビを見ることがあり、そこで感じることは「もう全然ないんだなぁ」ということである。それは、まあそうだろう。【続きはコチラ・・・・】