<堺雅人は日野倫太郎をどう演じるのか>「Dr.倫太郎」が描くのは日本に30人しかいない絶滅危惧種となった精神分析家

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

 

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本当に久しぶりに、テレビドラマを見る気になった。水曜夜10時、堺雅人主演の日本テレビ「Dr.倫太郎」である。なぜ見る気になったかは後ほど述べる。

 

俳優・堺雅人を筆者はずっと見てきた。テレビではなく映画である。「ジャージの二人」(2008)、「南極料理人」(2009)、「クヒオ大佐」(2009)。皆、すばらしい出来であった。

 

特に結婚詐欺師を演じた「「クヒオ大佐」は、役に堺雅人が憑依していた。俳優・堺雅人は役に自分を寄せていくタイプの役者なのだろう。ただし、堺の台詞回しは独特だから、どの役をやっても堺になってしまう。自分に役を引き寄せる感じもすると言うことは名優の証であると思う。【続きはコチラ・・・・】