<2015年春ドラマPart3>火曜22時枠はTBSの『マザー・ゲーム』の圧勝か

黒田麻衣子[国語教師(専門・平安文学)]

 

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◼︎「真逆」

 

キャラ ドラマにおいて、主人公と「真逆」のキャラを登場させるのは、共感を呼ぶのにもっとも手っ取り早い手法の一つであろう。フジテレビの水曜22時『心がポキッとね』は、真逆キャラのオンパレードだ。

 

主人公春太(阿部サダヲ)と大竹(藤木直人)は、まるで対局にいる二人として設定されている。今彼とモト夫、経営者と雇用者、悩み多き男と悩みナシ男クン。そこに絡まる二人の女性もまた、若くて独身でも無職でストーカー気質のみやこ(水原希子)と、バツイチアラフォーだけど仕事して彼氏いてでも自意識過剰な静(山口智子)という対極さ。

 

残念なのは、対極の仕方がどのお方もぶっ飛びすぎてて、なかなか共感しづらいところか。いくら対極を作ってみても、誰に共感させたいのかが曖昧なままスタートしてしまうと、ドラマは暗礁に乗り上げる気がする。【続きはコチラ・・・・】