人工知能を相手に羽生善治さんの指が震える時

茂木健一郎[脳科学者]

 

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これまで、人工知能との対決を避けてこられた羽生善治さんが、ついに、コンピュータ将棋と対決されるかもしれない。いよいよ、決戦の時が近づいてきたなと、強い興味を持つ。

 

羽生さんとは、コンピュータと打つ将棋について、いろいろお話した。印象に残っているのは、羽生さんは、コンピュータと打つのは比較的お嫌いで、なぜかと言えば、相手の「人格」がヘンだからと言うのである。

 

一方で、現代の将棋が、すでにコンピュータを駆使した情報戦になっているともおっしゃった。ある手筋をめぐる戦略の枝分かれが、いわば「データベース」となっていて、それを知らないことには、そもそもスタートに立てない、という状況だというのである。【続きはコチラ・・・・】