<映画『くちづけ』から考える>知的障害者を扱った映画のテーマ性とエンターテインメント性

川松佳緒里[コピーライター]

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遅まきながらDVDで映画『くちづけ』を観た。貫地谷しほり竹中直人主演、堤幸彦監督という豪華メンバーによる2013年の話題作。知的障害者が生活するグループホーム「ひまわり荘」を舞台に繰り広げられる、笑いも涙もいっぱいの感動の物語。貫地谷しほりは、この作品でブルーリボン賞主演女優賞を受賞した。

 

いやー、泣けた、泣けた。おそらく身近に障害者がいようがいなかろうが、とにかく感動して泣けると思う。それも、一度ではなく……。

 

感動の盛り上がりが幾度となく訪れ、ラストはいくぶんほっこりして終わるのだが、観終わって感じたのは「あれ?この映画っていちばん何を訴えたかったんだろう?」という、ちょっとした違和感だった。・・・・[続きはコチラ]