2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

<関西電力が電気料金を再値上げ>大阪の消費者団体は電気料金値下げに本気ではない?

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** 大阪の消費者団体は、大阪の消費者を代表しているのか? 大阪の消費者団体は、電気料金の値上げを本気で阻止しようとはしていないでのはないか? 今月1月21日、経済産業省は電気料金審査専門小委員会…

<自閉症であるわが子の気持ち>自閉症の世界的作家・東田直樹氏のベストセラー作品の意義

川松佳緒里[コピーライター/東京都自閉症協会] *** 自閉症の作家、東田直樹さん(22)。自閉症の子を持つ親なら誰でも知っている人物といっても過言ではない。 これまでに童話・詩・エッセイなど18冊の本を執筆・出版。とくに13歳の時に書いた『自閉症…

<後継者を育てるのは「作品」>「宮崎駿監督は後継者を育てなかった」という批判は見当違い

岩崎未都里[ブロガー] *** 映画は、映像・音楽・音響など多岐にわたる総合芸術です。もちろん、アニメーションのその代表的な一つです。よって、筆者は、宮崎駿さんや高畑勲さんの作品を「アニメ」ではなく、総合芸術である映画として鑑賞しています。…

<「モーニングバード」が相模川死体遺棄事件で誤報>番組スタッフが誰ひとり気づかなかったことに疑問

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** 昨年2014年11月に相模川で吉田綾奈さんの遺棄死体が発見された事件で元交際相手の神岡誠治容疑者が逮捕されました。 テレビ各局は神岡容疑者のインタビュー映像をたくさん持っていて、テレビ局がこの…

<絶不調フジテレビの起死回生なるか>月9『デート~恋とはどんなものかしら~』をこう考える。

黒田麻衣子[徳島テレビ祭スタッフ]× 岩崎未都里[ブロガー] *** メディアゴン執筆陣の中でも、1、2のテレビドラマ好きである黒田麻衣子さんと岩崎未都里さん。30代半ば〜アラフォー世代という「妙齢」な2人が、恋愛ドラマについて、妙齢だからこそ語り…

コンプライアンス全盛の今だからこそ惹かれるNHKドラマ「ダークスーツ」

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役/湘南ベルマーレ取締役] *** 昨年2014年11月、12月に放送されたNHK土曜ドラマ「ダークスーツ」(全6回)は、企業再建と不正追跡をテーマに、その背後に流れる人間模様を描いた良質のドラマである。かけひきあり、…

<「つまようじ混入事件」をどう見る>模倣犯を誘発する?日本テレビ「真相報道 バンキシャ!」の報道手法に異議

高橋秀樹[放送作家] *** その報道の仕方は異様なほど執拗だと筆者には思えた。日本テレビ系列の『真相報道 バンキシャ!』でのことである。 スーパーでスナック菓子につまようじを入れる様子を実況した動画などがネットに投稿された事件で、警視庁は2014…

<お色気と破壊のない「バカ殿」>志村けんのコントを見て誰が笑うのか?

高橋維新[弁護士] *** 2015年1月13日に放映されたフジテレビ「志村けんのバカ殿様」(以下、「バカ殿」)を、見た。 「バカ殿」の源流は、言うまでもなく「ドリフ大爆笑」(フジテレビ)である。 ドリフターズをスターダムに押し上げたのは言わずと知れ…

<視聴率競争で明暗>「フジテレビの凋落」と「テレビ東京の躍進」の理由

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** 今、テレビ業界の話題は「フジテレビの凋落」と「日本テレビ&テレビ東京の躍進」でしょう。この年末年始(12/29~1/4)のゴールデン、プライムの視聴率でフジテレビはテレビ東京に負けたというので…

<最先端の映像表現「ヴァチカン美術館」>遠近を「打ち消す4K」と「強調する3D」を組み合わせるとどうなるのか?

玉置泰紀[KADOKAWAウォーカー情報局長兼関西ウォーカー統括編集長] *** 大林宜彦監督と食事をさせていただいた時、「時をかける少女」の4K版の話になり、 「遠近感がなくなるんだよね。本来ボケが遠近感を作っている部分があるのに、手前も奥もすべて克…

<戦後70年の今だからこそ知る必要性>アンジェリーナ・ジョリー監督映画『アンブロークン』は反日映画ではない。

岩崎未都里[ブロガー] *** [メディアゴン編集部・註] まず、以下の産経新聞ネットニュースからの要約を読んでいただきたい。 「米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが監督を務める映画『アンブロークン』をめぐり、配給元の米大手映画会社、ユニバ…

<原発現場と対話しない原子力規制委・規制庁>安倍政権はコスト度外視の原子力規制の行政実務を改善する解決策を提示せよ

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** 東日本大震災による東京電力・福島第一原子力発電所の事故を教訓として、旧原子力安全・保安院に代わって設置された「原子力規制委員会(以下、規制委)」と、その事務局の「原子力規制庁(以下、規制…

<主人公=ヒーローはいるのか>主人公不在の「平成」で、どうやってドキュメンタリー映画を撮影すべきか?

原一男[ドキュメンタリー映画監督] *** (これまでの連載はコチラ) ドラマであれ、ドキュメンタリーであれ、人間を描く場合、主人公が存在する。では、主人公とは何か? と考えてみる。 人は、みな、自身の欲望を持っている。その欲望に突き動かされて…

<IT技術の進歩で人間はどう変わる?>ドワンゴ会長・川上量生から来た「ネット・バカ」のメール

吉川圭三[ドワンゴ 会長室・エグゼクティブ・プロデューサー] *** 先日、フェイスブックにちょっとこんなことを書いた時に、少々反響があった。そして珍しくドワンゴ会長の川上量生さんからメッセージが来た。まずは筆者が最初にフェイスブックに書いた…

<テレビ業界を去ってゆく人たち>テレビ業界が若年層が多く高年齢層が少ないピラミッド構造を形成している理由

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** かつて、大阪からやってきたテレビマン志望のある若者から、 「僕、性格が暗いのです。だから大阪にいることがつらくなって東京へ出てきたのです。ギャグでも言わなければいじめられそうな雰囲気には付い…

<「捏造の科学者〜STAP細胞事件」を読んで>故・笹井芳樹氏と交わした40通のメールは何をあぶり出すのか?

水留章[テレビ番組制作会社 社長] *** 毎日新聞記者・須田桃子さんの著書「捏造の科学者〜STAP細胞事件(文芸春秋)」が1月7日に発売されました。三省堂本店でも平積みになり、新聞広告でも増刷が謳われているようです。 著者・須田桃子さんは、毎日新…

< 「人志松本のすべらない話」の困難>普通のトーク番組にしない工夫が一番難しい

高橋維新[弁護士] *** 2015年1月10日に放送された「人志松本のすべらない話」(フジテレビ)について論じてみる。 [1]観覧ゲスト 今回、観覧ゲストはゼロであった。それによって、観覧ゲストからコメントをとったり、冒頭に歌ってもらったりといった…

<高畑勲監督と宮崎駿監督の違い>第87回アカデミー賞ノミネート候補『かぐや姫の物語』が描き出す女性像

岩崎未都里[ブロガー] *** 第87回アカデミー賞の長編アニメーション部門のエントリー20作品に(2015年1月13日現在)、高畑勲監督『かぐや姫の物語』が選ばれていることをご存知の方も多いはず。『かぐや姫の物語』は、米国では2014年10月に公開され高い…

<「街頭インタビュー」は最低の演出>「街」とはどこ?「街の人」とは誰?根拠なき世論

高橋秀樹[放送作家] *** 「やはり、扱いに偏りが出た」という論旨のもとに2014年12月27日の朝日新聞朝刊が、選挙報道の分析を報じている。記事自体は法政大学教授の水島宏明氏の分析を報じるだけのもので、朝日新聞が実施したものでないところは少々情…

<連続するマレーシアの旅客機事故は偶然?>航空機事故の75%を占める離着陸「魔の11分間」以外で起きている不思議

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** 最近発生した以下の3つの航空機の事件を見てください。 2014年3月8日・マレーシア航空 ボーイング777:行方不明(海上墜落?) 2014年7月17日・マレーシア航空 ボーイング777:ウクライナで撃墜? 20…

<寄席とホールの違いって何?>ホールや公会堂で楽しむ「ホール落語」の魅力と可能性(その①)

齋藤祐子[文化施設勤務] *** (その②はコチラ) 落語会には、ほぼ年間を通して同じような落語、漫才や寄席芸がかけられる演芸場(寄席)でのものと、その他の会場、いわゆる多目的ホールや劇場での落語会の2つに分かれる。ある年代までは、落語を聞きに…

<寄席とホールの違いって何?>ホールや公会堂で楽しむ「ホール落語」の魅力と可能性(その②)

齋藤祐子[文化施設勤務] *** (その①はコチラ) イベント的な落語会を上手に使って、古典落語を現代的に聞かせる中で客層を広げてきたのは、立川談春だろう。 扶桑社の文芸誌「en-TAXI」主催の歌舞伎座を借りての「談志・談春落語会」をはじめ、文芸春…

<相次ぐ選択肢のない地方選挙に現役市議が警鐘>対立軸のない市長選に無投票当選の市議補欠選挙で良いのか?

水野ゆうき[千葉県・我孫子市議] *** 千葉県我孫子市の選挙に批判が相次いでいる。2015年1月11日告示、1月18日投開票の我孫子市長選挙と我孫子市議会議員補欠選挙だ。 現職の市長は3選目を目指すことを昨年の市議会における一般質問で早々に答弁した。…

<本人に聞いてみた>名優・橋爪功さんは自分が出演した映画やテレビドラマを見ない。

貴島誠一郎[TBSテレビ制作局担当局長/ドラマプロデューサー] *** 映画「永遠の0(2013)」で、戦争で生き残った主人公の同僚の演技についての会話。 「名演でしたね」 橋爪「あ、そう!? 特殊メイクが大変だったんだよね」 「戦艦が炎上するCGも見事で…

<本当は何も変わらない>「エンタメ」は業界の「いかがわしさ」を消臭するための造語?

水留章[テレビ番組制作会社 社長] *** 「エンターテイメント」という言葉をいつから使っているんだろう? と考えてみました。そんなに昔のことではないと思います。自分がエンターテインメントの世界にいるのは間違いないでしょうし、最近では「エンタ…

<どうなる?介護士の身分と給与保障>誰がどこで決めている?怪しすぎる「補正予算」

山口道宏[ジャーナリスト] *** 年末の国会閉会後の「補正予算」の実行は、だれがどこで決めたのか? 毎年、忘年会の頃になると、通常ならば霞が関では「予算ブン捕り合戦」が繰り広げられるのが常だ。しかし、昨年末は一向にそれに関した報道がなかった…

<だから若者は新聞も読まずテレビも見ない>40歳以上とそれ以下の世代にある情報取得方法の違いと価値観の断絶

齋藤祐子[文化施設勤務] *** いささか旧聞に属するが、文芸春秋の昨年2014年11月号に、ジャーナリスト・上杉隆の「だから若者は新聞を読まなくなった」が掲載された。いわゆるオールド・メディアの一角をしめる老舗の総合誌なので、新聞業界を含めた活…

<ドキュメンタリーコントって何だ?>「中居正広の限界」と「ナイナイ岡村隆史のすごさ」が垣間見えた『めちゃ×2イケてる』

高橋維新[弁護士] *** 以前、メディアゴンの記事でも簡単に触れたが、「めちゃ×2イケてるッ!」(以下「めちゃイケ」)における中居・ナイナイの日本一周という企画は、企画の体を装ったコントである。 一番最後に「この企画はフィクションです」と出て…

<明石家さんまは「動物ドキュメンタリー」の鬼である>「巨大イカ」は明石家さんまの鑑賞に堪え得るコンテンツか?(その②)

吉川圭三[ドワンゴ 会長室・エグゼクティブ・プロデューサー] *** [その①はコチラ] 先日、明石家さんまさんと話していたら携帯をいじりながら、突然こんな事を言った。 「もうしばらくしたら、動物・生物も撮り尽くしてしまうんやろなあ?」 つまり、…

<明石家さんまは「動物ドキュメンタリー」の鬼である>「巨大イカ」は明石家さんまの鑑賞に堪え得るコンテンツか?(その①)

吉川圭三[ドワンゴ 会長室・エグゼクティブ・プロデューサー] *** [その②はコチラ] 明石家さんまさんの秘密について書くのは、さんまさんの神秘性をさらけ出す様な気がして少々ためらわれるが、今回はさんまさんのイメージを固定する話でもなく、傷つ…