2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

<分かってない出演者は誰?>「さんまのお笑い向上委員会」が体現する「笑いの様式美」

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** この人たちは、ちょっと疲れたくらいの方が面白い。 新人の芸人を迎えて、その芸の向上を図るというのが設定のフジテレビ「さんまのお笑い向上委員会」。司会の明石家さんまの前にひな壇。ひな壇に…

わずか一期でNHK理事を退任した元ディレクター氏の「言わざるを得なかった挨拶」

メディアゴン編集 *** メディアゴン編集部は、わずか一期でNHK理事を去ることになった元ディレクターの退任挨拶を多大な共感を持って採録する。 以下である。 「公共放送NHKは、戦後初期の理想の時代が生んだ素晴らしい存在、残すべき価値のある公共財だ…

<ニコニコ超会議2015に出演>地方自治体こそニコニコ超会議に学べ!若者の政治参加や関心を引き出すネット利活用

水野ゆうき[千葉県議会議員] *** 統一地方選が終わった。どこの地域も低投票率に悩まされ、新人や無所属には厳しい選挙が行われたのが今回の選挙である。 筆者もまさに今回の統一地方選に挑戦した張本人である。筆者は、千葉県我孫子市議を辞任し、前半…

DJに興味がない濱口優がDJになりきってカッコつける岡村隆史をバカにする「めちゃイケ」の企画は中途半端

高橋維新[弁護士] *** 2015年4月25日放映のフジテレビ「めちゃ×2イケてる」は、岡村隆史のDJ(ディスクジョッキー)としての活動に密着するという体のドキュメンタリーコント(ドキュメンタリーのようなコント)である。 番組では、岡村が、DJ KOO・ふ…

アンチ安倍晋三首相を攻撃するネトウヨは嫌いだけど、安倍さんのことはみんな大好き?

保科省吾[コラムニスト] *** 安倍晋三首相は、実はみ〜んなに好かれている。 「そうでもないだろう」という人は大きな勘違いをしている。たとえば世論調査。安倍内閣の支持率は57%で(4月3~5日読売新聞調査)不支持率は35%だったけれど、支持か不支…

<原案作者は誰?>堺雅人「Dr.倫太郎」の精神分析は誰が監修しているのか?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事/社会臨床学会会員] *** 筆者は精神科医の隣接領域を専門とする者として、そしてテレビマンの一人として「Dr.倫太郎」(日本テレビ)の第2回を見ました。連続ドラマを「連続で見る」のは久しぶりですが…

<敦賀原発は生け贄か?>フィクションのドラマや漫画でもありえない「廃炉アリバイ作り」

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** まずは以下のような状況を想像してほしい。 あなたは会社でAさんとの不倫を疑われている。 それについて、社内調査が行われた。 あなたは、自分が無実であることを一所懸命に説明してきた。 だが、社…

ドラマ「Dr.倫太郎」の原案小説「セラピューティック・ラブ」は堺雅人を想定して書かれた小説?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事/社会臨床学会会員] *** 日本テレビ木曜夜10時から放送の堺雅人主演「Dr.倫太郎」で、原案とクレジットされる小説「セラピューティック・ラブ」(治療的な愛とでもいうような意味か)を読んだ。著者は清…

<自民党がNHKとテレ朝の幹部を呼びだす珍事>海外メディアも指摘する日本マスコミの不甲斐なさ

山口道宏[ジャーナリスト] *** 「デンパとジンジを握ったら誰だって面白いようになんでもできるさ」 とは、旧知のある官僚の話だ。現政権は、内閣官房長官が元・総務大臣でデンパ(電波)を知り、念願の官僚人事も人事院から内閣官房へ移行させたことで…

上西小百合議員に「誤報」といわれた「とくダネ!」は事実関係をはっきりさせた放送すべき

両角敏明[テレビディレクター/プロデューサー] *** テレビでの放送上のミスはたくさん起こります。 もちろん、ミスをなくそうといろいろな手を打つのですが、人間のやることでノーミス100%は難しいものです。それにしても・・・です。4月8日朝の日本…

<小さい病院では保険適用外?>うつ病の誤診を減らす「光トポグラフィー検査」に前向きな取り組みを

松井宏夫[医療ジャーナリスト] *** 「光トポグラフィー」をご存知だろうか。 これは精神科に多い「うつ病の誤診を減らす診断補助の医療機器」と支持されているものである。これが先進医療となり、日本では精神疾患のうつ病の診断がグンとレベルアップし…

<高齢者向けの英・芸術プログラムが紹介>認知症の高齢患者でもエンターテインメントで成長する

齋藤祐子[神奈川県内公立劇場勤務] *** 先日、都内でブリティッシュ・カウンシル(イギリス政府により設立された公的な国際文化交流機関)が高齢者向けの芸術プログラムを実施している英国の10余の団体(美術館や劇場など)を招聘し、先進事例紹介をす…

<明石家さんまの新番組は次回が勝負?>新番組『さんまのお笑い向上委員会』はどこを笑えば良いのか?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 4月18日土曜日、夜11時からのフジテレビ系新番組『さんまのお笑い向上委員会』を見た。 「さんまさん、どこを笑えばいいんですか?」 それが、30分間、番組を見終わった時の偽らざる筆者の感想であ…

<「未公開映像集」がつまらない理由>本編よりは面白さに劣る映像で構成された「めちゃ×2イケてる」

高橋維新[弁護士] *** 4月18日に放送されたフジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!」(以下「めちゃイケ」)は、前回のテスト企画の未公開映像集であった。テスト企画の次の回には恒例となっている企画である。 まず騙されてはいけないのは、「未公開映像集」…

<マスコミは「マスゴミ」ではない>安倍批判をしつつも安倍首相主催の「桜を見る会」に出席してコメントをしない爆笑問題

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 4月17日(金)・18日(土)・19日(日)は、テレビ、自民党、安倍政権にとって注目すべき出来事があった。 まず、17日は自民党(政府ではありません)が、テレビ朝日と、NHKの経営幹部を呼んで異例の事情…

<学校の休み時間のような状態?>「アメトーーク」はもはやトーク番組ではない

高橋維新[弁護士] *** テレビ朝日の「アメトーーク」について、筆者は、トーク番組というより総合的なバラエティ番組と捉えた方がしっくりとくる、と考えている。 さて、先日(4月2日)放映された3時間スペシャルの回は、 勉強しまくった芸人 パクりた…

<全戸避難の被災地に人を呼び戻す>福島県南相馬市・原発から20 km圏内の「旧・警戒区域」で起業した人がいる

小鷹昌明[南相馬市立総合病院・神経内科専門医/医学博士] *** 被災地には、「厳しい状況だけれども、とにかく機会を与えられたのだから行動しよう」という人、「なぜ、被災者である自分が、条件の整わないなかで無理を押してまで行動しなければならな…

<上司こそ歩み寄るべき?>「ゆとり世代」こそグローバル社会に通用する逸材世代だ

岩崎未都里[学芸員・美術教諭] *** 男性上司「まあ、上司の小言を聞くのも仕事のうちだから」 ゆとり世代部下「いや違いますけど」(と、ゆとり世代部下はビールを注がれるのを拒否。) (4月18日にKADOKAWAから刊行されたばかりの「言うほどじゃないけ…

<±2.5%誤差のある視聴率よりも正確?>統一地方選挙を「統計」でやったらどうなるだろう

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** いっそのこと、統計で選挙をやればいいのではないかと思う。4月12日の10知事選の平均投票率は47.14%と過去最低。初めて5割を下回った。 このていたらくなら、今「最強の学問」とか言われている統計…

<堺雅人は日野倫太郎をどう演じるのか>「Dr.倫太郎」が描くのは日本に30人しかいない絶滅危惧種となった精神分析家

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 本当に久しぶりに、テレビドラマを見る気になった。水曜夜10時、堺雅人主演の日本テレビ「Dr.倫太郎」である。なぜ見る気になったかは後ほど述べる。 俳優・堺雅人を筆者はずっと見てきた。テレビ…

<日本代表がワールドカップ4位に>プロを目指す「知的障がい者サッカー」の未来と課題

横田雄紀[東京都自閉症協会/著述業] *** ワールドカップの熱狂と落胆が一段落した昨年2014年8月のブラジルで、「もうひとつのワールドカップ」と呼ばれる大会が開催されたことは、あまり知られていない。 「INAS知的障がい者サッカー世界選手権大会」…

<現場を分からないプロデューサーたち>テレビ業界の人材不足が抱える粗製濫造プロデューサー問題

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** 4月になると新入社員が入って来る。すると良いテレビマンになるためには? ということを良く聞かれるようになる。 そう聞かれて考えてもみれば、これといった早道は無いような気がする。よく言われるのは…

<東京芸大への失敗からJR車掌へ>「東京駅開業100周年記念Suica」をデザインした常磐線の女性車掌

リチャード・ディック・ホークスビーク[古書店経営] *** 「東京駅開業100周年記念Suica」は、東京駅開業100周年の当日、昨年12月20日午前7時14分に同駅で発売したが、希望者が殺到。8090枚を売った午前9時40分、安全面から販売が打ち切られた。 このい…

聖マリアンナ医科大学の精神科医が「精神保健指定医」資格を不正取得

保科省吾[保科省吾] *** 何人たりとも他人の自由を束縛することはできない。ごく稀な例外は警察権力のおける犯罪者、船上における船長などである。ところがそのごく稀な例外である精神科医がとんでもないことを起こしていた疑惑が持ち上がった。 当該の…

<政治とは「まつりごと(祭り事)」である>争点というエンターテインメントなき選挙は盛り上がらない

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 選挙で「投票に行かない」のは「貸してある金はもういらない」といっているのと同じだと、筆者は思う。 なぜならば、有権者は「税金という形で多額の債権を政治家に貸し付けていると見なす」ことがで…

<ユルい承認を求める「いいね!」時代の批評>誰でもいきなり作りだし参加できる時代にふさわしい「新しい批評」

齋藤祐子[神奈川県内公立劇場勤務] *** 批評に必要な芸ってなんだろうとつらつら考えてみた。そう考えるにあたって、気になるエピソードが2つある。 ひとつは、かの淀川長治さんのTV映画の解説である。裏番組ではもっと彼好みの素敵な洋画がかかってい…

<労基法改悪に警鐘>いくら働いても残業代ゼロ?「1日8時間労働」の瓦解を目論む「残業代ゼロ」法案山口道宏[ジャーナリスト] *** かつて「名ばかり管理職」という言葉があった。 しかし、「管理職なら残業代を払わなくても済むから」といった構図はやがて露呈されたが、「だったらこれはどうか?!」ばかりに、悪しき政財界らの企ては続いている。 深刻な労働力不足を目前にして、貴重な労働力を大事にしないで何が「少子化対策」

山口道宏[ジャーナリスト] *** かつて「名ばかり管理職」という言葉があった。 しかし、「管理職なら残業代を払わなくても済むから」といった構図はやがて露呈されたが、「だったらこれはどうか?!」ばかりに、悪しき政財界らの企ては続いている。 深刻…

<スコアを伝えないゴルフ中継>テレビは63才の老プロゴルファー「ベン・クレンショー」最後のマスターズをどう伝えたか

両角敏明[テレビディレクター/プロデューサー] *** 同伴競技者の二人は最終パットをもう一人のプレイヤーにゆずりました。その短いパットがカップに収まるとパトロンと呼ばれる大観衆は誰もが立ち上がり、少なからぬ人は涙を浮かべながら長い間拍手を…

<賛成・反対の議論を続けながら推進する原発>「原発推進」と「脱原発」の議論はなぜ極論でしか意見を戦わせないのか?

小鷹昌明[南相馬市立総合病院・神経内科専門医/医学博士] *** 原発を再稼働させるとか、させないとかという議論に対して、福島県民のひとりである筆者は、非常に冷めた目で見ている。 まずもって言えることは、「原発推進」、「脱原発」という議論をさ…

<ワイドショーこそがテレビの本質>なぜワイドショーの「立てこもり事件」の生中継は視聴率を稼ぐのか?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 筆者はこれまで放送作家として、笑い、バラエティ、トーク、対談、批評、報道、ドキュメンタリー、クイズ、歌、アニメ、人形劇、教育、子供、ギャンブル、スポーツ、ドラマ、そしてワイドショーと…