2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

電力自由化による「止まらない料金値上げ」の実態を指摘しない政治家とメディア

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** 経済産業省は、電力会社の発電・送配電・小売の事業部門を分離分割(=発送電分離)し、電気料金の値上げを抑える規制を廃止(=料金規制撤廃)したがっている。これは“電力システム改革”と呼ばれる。…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産(26)「番組を当てようと思った時は他のことをしては駄目だ」

高橋秀樹[放送作家] *** (これまでのインタビューはコチラ) 大将(萩本欽一)は言う。 「番組を当てようと思った時は他のことをしては駄目だ」 「全部ってたとえば何ですか」 と、僕。 「俺の仕事は番組づくりだから、仕事以外の他のことには一切運を…

<放送前のドラマ試写を見てみた>松坂桃李が演じる全盲の弁護士はどのように働き、殺人事件の謎を解くのか? 高橋秀樹 2014年11月28日(金) 2:32

高橋秀樹[放送作家] *** TBSの「月曜ゴールデン」(夜9時から)は、いわゆる2時間ドラマ枠である。この枠で、大胡田誠弁護士のノンフィクション『全盲の僕が弁護士になった理由』を原作としたドラマが、特別企画『全盲の僕が弁護士になった理由 ~実話…

32回目の優勝を果たした「一極集中の横綱」白鵬は、あと何回優勝できるのか?

北出幸一[相撲記者・元NHK宇都宮放送局長] *** 横綱・白鵬が大鵬に並ぶ史上最多の32回の優勝を果たした表彰式での優勝力士インタビュー。 「15年前に62キロの小さい少年がここまで来るとは誰も想像していなかった。この国の魂と相撲の神様が認めてくれ…

<テレビ番組制作の技術>凡庸な「美味しい」をいかに魅力的な「美味しい」に作り込むか?

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** 情報をどのようにテレビの番組にしていくのか、これはいつも悩みの種だ。 知ってもあまり価値のないものにいつまでもしがみついていてもしょうがない。かといってちょっと深彫りすれば良いものをすぐ諦め…

<選びづらい今年の流行語大賞>受賞しても出席できない小保方さん、エレキテル連合は下ネタ、レリゴーは海外

岩崎未都里[ブロガー] *** 現代用語の基礎知識選 2014ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート語が発表されました。今回も候補語50語の中から、大賞・トップテンが選ばれ、2014年12月1日(月)に発表されます。 今年の候補語は以下のようなラインナップ…

ワイドショー革命とらえた「豊田商事会長刺殺事件」や「ビートたけし・フライデー襲撃事件」

高橋秀樹[放送作家] *** テレビのワイドショーに革命を起こしたのは1970年台の技術革新であった。今では当たり前のビデオテープレコーダー(VTR)であるが、それまで外で行われるロケーションでは、フィルムカメラが用いられていた。 その当時に、こん…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産(25)「当たる番組には必ず“いい言葉”がある」

高橋秀樹[放送作家] *** (これまでのインタビューはコチラ) 「この番組は当たるなって感じるときは、必ずテレビ制作者のいい言葉がある」 と大将(萩本欽一)が言う。 「フジテレビでの話だ。俺はどうしても午後9時台でバラエティをやってみたかった…

<「プロ若者」って何?>なぜ、20歳の大学生は小学4年生になりすましたのか?

藤本貴之[東洋大学 准教授・博士(学術)] *** NPO法人代表の大学生が、小学4年生になりすまして、サイト「#どうして解散するんですか?」を立ち上げるも、発覚したいわゆる「小4なりすまし問題」。 「メディアゴン」において、千葉県・我孫子市議の水…

<ドラマのロケでのサイン色紙の貰い方>佐藤浩市さんにお願いした400枚以上の日付入りサイン色紙

貴島誠一郎[TBSテレビ制作局担当局長/ドラマプロデューサー] *** 松本清張の長編ミステリー「砂の器」は1974年に野村芳太郎監督によって映画化され、その後、テレビでも5度のドラマ化がされました。謎を解く鍵になった舞台は、島根県奥出雲のJR木次線…

<沖縄の事実>基地移転問題の対立を「沖縄県民 対 日本政府」と表記したTBS「サンデーモーニング」

保科省吾[コラムニスト] *** 朝日新聞チックな報道ではあるが、決して、TBS報道局の見解からはみ出すことのない「サンデーモーニング」(11月22日放送)を見ていてちょっとドキッとした。 世の中の流れをコメンテーターと考える「風を読む」のコーナー…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産(24) 「ナゼ、ダメ出しをするのか」

高橋秀樹[放送作家] *** (これまでのインタビューはコチラ) 「大将(萩本欽一)は『欽ドン!良い子悪い子普通の子』の時に、松居直美ちゃんに20回、ダメを出し続けたことがあります」 「あるよ、直美は14歳の中学生で歌が上手いだけで、なあんにも知…

<若者ではない「プロ若者」の是非>小4サイトねつ造事件から見る政治に関わる「プロ若者」たち

水野ゆうき[千葉県我孫子市議] *** 政治に関心を持つことが若い世代の中でトレンドになっているのだろうか。 現在、多くの20、30代の若手政治家が誕生している。同時に、政治と関わる組織や団体も増えている。筆者自身、20代で初当選し、政治家となった…

<TBS『Nのために』は第3話からが魅力>『Nのために』の「低視聴率」の原因は第2話?

黒田麻衣子[徳島テレビ祭スタッフ] *** TBS『Nのために』(金曜日22:00~)がおもしろい。 湊かなえのミステリーが原作とあって、放送前から話題になっていた。第5話までの視聴率は10%前後を推移しており、前評判のわりには数値的な結果はともなって…

本人たちは真面目にやっているつもりでも、下手くそすぎて笑えるミュージカルは「天然ボケ」である

高橋維新[弁護士] *** 「VOW」(宝島社)というシリーズ本を御存知だろうか。 ハガキ職人界隈では比較的有名な本で、「街中のおもしろいものの写真」を集めた書籍である。写真は、基本的には読者からの投稿によって収集している。 VOWに掲載されている…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産(23)「スターはコント55号ではなく久米宏だ」その3

高橋秀樹[放送作家] *** (これまでのインタビューはコチラ) 久米さんの人気は目論見通り瞬く間に駆け上って行った。久米さんの隠れていたた実力と、『ぴったしカン☆カン』の面白さが相乗効果を産んだからに他ならない。久米さんは『ザ・ベストテン』…

<低い費用対効果と高い消費者負担>発電量わずか3%の自然エネルギーのための「年間1兆円の補助金」は消費者

石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長] *** 今の日本は、エネルギー資源を殆ど持ってない。太陽光や風力などの「自然エネルギー」をめいっぱい導入しようという気持ちになるのは、日本人として、ごく当たり前のことだ。 東日本大震災による原発…

<悪い素人と悪い編集>11月22日の放送で「めちゃ✕2イケてる」が犯した2つの間違い

高橋秀樹[放送作家] *** 11月22日土曜日放送のフジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!」(以下「めちゃイケ」)は、2つの間違いを犯していた。 1つ目は「素人の使い方」、2つ目は「編集の方針」である。 1つ目の「素人の使い方」の話から始めよう。11月22日…

<接客スキルを高めるヒント>接客業のノウハウは「現場の人間関係」がポイント?

尾藤克之[経営コンサルタント] *** 接客業は、お客様との距離感が難しい職種です。近すぎれば、「しつこい」と煙たがられ、遠ければ「サービスがなっていない」と叱責されます。今回は、接客スキルを高めるヒントを、研修講師の鍔木良子氏(以下、鍔木…

<青春に謝るTBS「ごめんね青春!」>宮藤官九郎が問いかける「青春」という恥ずかしい言葉の復権

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役/湘南ベルマーレ取締役] *** 世界には3種類の高校しかない。「男子校」「女子校」「共学」の3つである。 この明確すぎる3分類に比べたら、受験校か、スポーツ校か、お嬢さま学校か、悪ガキ校か・・・などは「しょ…

<足取りが丸一日違う謎>相模川・26歳女性死体遺棄事件の足取りとテレビの時間表記

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** 前回「報道マンもテレビ局志望の就活生も知っておきたいテレビ事情」について書きましたが、今回は興味深い実例について紹介してみたいと思います。 先日、神奈川県平塚市の相模川で発見された26歳女…

<佐藤可士和はデザイナーとは名乗らない>セブンイレブンのコーヒーメーカーを批判することの無意味さ

岩崎未都里[ブロガー] *** 「デザイナーっていう奴等、ろくな仕事しないから嫌いなんだよ」 とは、筆者の友人の言。 「あの、佐藤可士和ってデザイナーの作ったセブンイレブンのコーヒーメーカー、英語表記部分にテプラが貼られてるよ。英語表記がカッ…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産(22)「スターはコント55号ではなく久米宏だ」その2

高橋秀樹[放送作家] *** (これまでのインタビューはコチラ) 僕「大将(萩本欽一)が、沖縄で見かけたのが久米(宏)さんだったんですね」 「そう、久米ちゃん。名前は知らなかったけど。それで、沖縄のことは特に話さずに、プロデューサーの長谷部さん…

芸能スキャンダルが報じられない原因は「強くなりすぎた芸能プロダクション」

高橋秀樹[放送作家] *** かつて、フジテレビに『3時のあなた』(1968〜1988)というワイドショーがあった。 1968年から20年間に渡って生放送されたこの番組は、典型的な「主婦向けの番組」で、高峰三枝子、木元教子、山口淑子、久我美子、芳村真理、扇…

<深夜28時15分から教養番組>スゴい時間に放送される質の高い落語番組に期待

齋藤祐子[文化施設勤務] *** 「落語研究会」(TBS)という落語番組が深夜帯でやっていると聞いてさっそく見てみた。深夜28時15分、つまり翌日の早朝4時15分からの番組だ。これはもう深夜ではなく早朝でしょう、という時間帯。 自局のドラマやバラエティ…

<長寿番組の条件>日本テレビ「笑ってこらえて」の“ダーツの旅”はいかにして生まれたか?

吉川圭三[ドワンゴ 会長室・エグゼクティブ・プロデューサー] *** 「笑ってコラえて」(水曜・日本テレビ)の「ダーツの旅」は、放送スタート時の1996年から18年も続いてる超長寿の人気コーナーだ。 所ジョージさんが「日本地図に投げたダーツ」が当た…

<インターフェロンは過去のものに>C型肝炎が「ほぼ100%」治癒の時代が到来

松井宏夫[医療ジャーナリスト] *** 「27年間、患者さんには良く頑張っていただいたと思います」 と、涙をこらえて言葉を漏らしたのは、「C型肝炎」の治療を行ってきた第一線の医師。 実は、C型肝炎治療はついに治る時代を迎えたのである。C型肝炎は1989…

<決定版・欽ちゃんインタビュー>萩本欽一の財産(21)「スターはコント55号ではなく久米宏だ」その1

高橋秀樹[放送作家] *** (これまでのインタビューはコチラ) 『欽ドン!』『欽どこ』『欽曜日』という3つの番組が視聴率30%をはるかに超え、大将(萩本欽一)が「視聴率100%男」と呼ばれた頃、もうひとつ常時30%後半の数字をとったお化け番組があ…

芸能人マネージャー志望や俳優・タレント志望の若い人が「知っておきたい」芸能界事情

貴島誠一郎[TBSテレビ制作局担当局長/ドラマプロデューサー] *** いわゆる「芸能人」をマネージメントする芸能プロダクションには、その設立経緯から、いくつかの系譜があります。音楽系事務所、劇団系事務所、モデル系事務所などです。 それぞれ日本…

<26時?テレビ業界の時間>報道マンもテレビ局志望の就活生も知っておきたいテレビ事情

藤沢隆[テレビ・プロデューサー/ディレクター] *** いま、テレビ業界で「テッペン」と言えば「夜中の0時」のことです。時計の針が「テッペン」を指しているからでしょう。これを越えると「25時、26時」で、放送業界では24時を越えた時間が27時台ぐらい…