<障害者が健常者にカメラを向ける>「撮る・撮られる」の固定した関係が生み出す「差別の構造」を壊す

原一男[ドキュメンタリー映画監督]

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『さようならCP』(1972)の主人公の一人・横田弘の元に通って懸命に口説くが、容易に「うん」とは言わない。彼が、気易く、うん、と言わないのも無理はなかった。私の提案というのが、彼にとっては生まれて初めての体験だったから。いや脳性マヒ者(以下CPと略す)の誰一人として、これまで体験をしたことがないはず。

 

「車椅子を拒否して、CPというありのままの身体で、CPを疎外、拒絶、差別している健全者たちの社会=街=都市へと撃って出ようよ。この行為は、障害者の叛乱というイメージを確率することだと思うんだけど。」・・・・[続きはコチラ]