2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

<2015年春のドラマ一挙案内・金曜/土曜編>「アルジャーノンに花束を」「天使と悪魔」「不便な便利屋」「ドS刑事」「64」

黒田麻衣子[国語教師(専門・平安文学)] *** 4月から続々と始まっている各局のテレビドラマ。ドラマ好きのアラフォー女である著者が、今期の地上波のドラマをチェックしてみました! 第3回目の今回は、金曜日・土曜日放送分です。 ◼︎TBS系22:00~(4月…

<芸能人のリスクを負わない芸能人>女子アナを見ているとなぜ「腹が立つ」のか?

藤本貴之[東洋大学 准教授・博士(学術)/メディア学者] *** 社会には一定層「女子アナ嫌い」とされる人たちが存在しているように思う。一般的には「憧れの職業」「彼女にしたい職業」とされる女子アナであるが、マツコ・デラックス氏のように、公然と…

<池上彰とマツコ・デラックスの使いやすさ>歯に衣着せぬように見せて、放送局が困らない程度のコメントをする技術

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 池上彰氏とマツコ・デラックスはいまテレビの寵児である。ナゼ、こんなにテレビ界が彼らを重用するのか。視聴率が取れるからである。では、ナゼ視聴率が取れるのか。そこには2人に共通する理由と個…

<原発に一番近い病院に勤務する医師の視線>風化が進む「これからの福島」をメディアはどう伝えてゆくべきか?

小鷹昌明[南相馬市立総合病院・神経内科専門医/医学博士] *** 筆者は19年間勤め上げた大学病院を、東日本大震災を契機に辞した。次の勤務先として、福島県南相馬市の総合病院を選んだ。 つまり、ここは原発からもっとも近い病院である。そこで私は、医…

<テレビ制作者の意欲を削がないテレビ評>ナンシー関のテレビ評論はなぜ、かくも番組の「核心」を突いていたのか?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** ナンシー関(1962〜2002)が居たから、バラエティ番組は面白かったのではないか、と思うことがよくある。 消しゴム版画家、不世出のテレビ評論家、ナンシー関さん。1980年後半からテレビ評を書き始…

フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」の「細かすぎて伝わらないモノマネ」はもう見限る潮時

高橋維新[弁護士] *** 4月2日のフジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」は「男気ジャンケン」と「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」の2本立てであった。 「男気ジャンケン」については、何回もやっていることからすると人気のある企画な…

<中居正広「金スマ」が清原和博を浮き彫り>報道やドキュメンタリーでも追えない現在進行形の清原の事実を描く

貴島誠一郎[TBSテレビ制作局担当局長/ドラマプロデューサー] *** 4月3日放送のTBS「中居正広のキンスマ~野球人・清原和博は今」は、清原和博が一年ぶりのテレビ出演で本人が現在の心境を語った。ドキュメントと再現ドラマで、毀誉褒貶ある野球界のス…

<報ステ降板問題>番組の都合を無視した古賀氏、外部圧力はない踏ん張るテレビ朝日、その意に沿って説明を繰り返した古舘氏

両角敏明[テレビディレクター/プロデューサー] *** 3月27日(金)のテレビ朝日「報道ステーション」での古舘伊知郎氏と、この日最後の出演となったコメンテイター・古賀茂明氏のやり取りが話題となっています。筆者はたまたま生で視ておりましたが様々…

<「クローズアップ現代」やらせ疑惑に「バンキシャ!」の誤報>不祥事があっても番組が打ち切りにならない理由を考える

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 調査報道は「報道の華」である。 報道には、省庁や、都道府県庁、警察・検察の発表、企業からリークなどをタダ垂れ流す発表報道、これらに独自取材を加えて踏み込んだもの、などがあるが、「調査報…

<2015年春のドラマ一挙案内・木曜編(1)>日テレ「恋愛時代」、フジ「医師たちの恋愛事情」

黒田麻衣子[国語教師(専門・平安文学)] *** 4月から続々と始まる各局のテレビドラマ。ドラマ好きのアラフォー女である著者が、今期の地上波のドラマをチェックしてみました。第二回目の今回は、木曜日放送分の第一弾をご案内。 ■ 日本テレビ系23:59~…

<「めちゃイケ」は子供にウケる番組を作りたいのか?>プロが素人を笑わせる番組ではなくなった「めちゃ×2イケてる」に失望

高橋維新[弁護士] *** 4月4日のフジテレビ「めちゃ×2イケてる」(以下、めちゃイケ)は3時間特番だった。メインコンテンツは「テスト」である。 テスト企画は「めちゃイケ」がよくやる天然ボケを嗤うタイプの企画である(他の例としては、「歌へた」が…

<4月3日朝の情報ワイド番組は各局が盛り上り>上西小百合議員旅行疑惑・上重聡アナの1億7千万円無利息融資・NHKやらせ問題

両角敏明[テレビディレクター/プロデューサー] *** 平日朝8時は民放各局が情報ワイド番組を並べています。日本テレビ「スッキリ!!」、TBS「白熱ワイド ビビット」、テレビ朝日「モーニングバード」、フジテレビ「とくダネ!」です。4月3日はそれぞれが…

<失われゆくテレビの醍醐味>ビートたけしをつまらなくしているのは安住アナ?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 小学館「SAPIO(サピオ)」5月号の特集は「誰がテレビを殺したのか」。 佐野眞一さんの名著「だれが『本』を殺すのか」(2001)の本歌取り。佐野さんの著書では「本」は、まだ危篤状態という扱いだ…

<2015年春のドラマ一挙案内・水曜編>「心がポキッとね」「Dr.倫太郎」「警視庁捜査一課9係」

黒田麻衣子[国語教師(専門・平安文学)] *** 4月から続々と始まる各局のテレビドラマ。ドラマ好きのアラフォー女である著者が、今期の地上波のドラマをチェックしてみました。第一回目の今回は、水曜日放送分について書いてみたいと思います。 ■ フジ…

サザンオールスターズが10年ぶりのアルバム「葡萄」をひっさげて「ミュージックステーション3時間SP」でテレビへの恩返し

貴島誠一郎[TBSテレビ制作局担当局長/ドラマプロデューサー] *** サザンオールスターズは偉大だ。桑田佳祐は偉大だ。 4月3日の「ミュージックステーション3時間スペシャル」(テレビ朝日)を見て、改めてそう思いました。19時から始まった生番組の11組…

<ゲームクリエイターもハマらせる渾身のリズムゲーム>「シアトリズムドラゴンクエスト」はあの頃の思い出に戻れるタイムマシン

八坂亮[ゲームクリエイター] *** 最近、筆者の休み時間は「ニンテンドー3DS漬け」である。何を遊んでいるかと言うと先日発売された「シアトリズムドラゴンクエスト」(以下、シアトリズムDQ)。このゲームが、とにかく面白い! そりゃあもう、どっぷり…

<今のテレビは更新されないミシュランガイド?>グルメ番組がいつも同じ高級すし屋を紹介する理由

高橋正嘉[TBS「時事放談」プロデューサー] *** 食のエンターテインメント雑誌とも言うべき「ミシュランガイド」は良くできている。三ツ星を取ったレストランにはぜひ一度入ってみたいと思う人はたくさんいるはずだ。 ひとつ星でも良い、フランス料理や…

<不安をかき立てる番組を好むテレビ>「超常現象、幽霊体験」でメディアが欲しがる答えは短絡的

石川幹人[明治大学情報コミュニケーション学部・教授] *** オウム事件以来(1995年5月、麻原彰晃教祖逮捕)急激に減ったとはいえ、毎年夏になると、テレビ番組の制作会社の方々から幽霊現象、幽霊体験についてのコメントを求められる。幽霊を科学的な研…

<エヴァからゴジラへ>庵野秀明監督が「日本版ゴジラ」で特撮文化への恩返し

岩崎未都里[学芸員・美術教諭] *** 4月1日のエイプリルフール? と思うほど、日本の特撮映画にとって革命的なニュースが舞い込みました。 話題になっていた新作「ゴジラ」(2016)ですが、脚本・総監督を アニメ「エヴァンゲリオン」の庵野秀明氏。監督…

<テレビの役割にカウンター・デモクラシーを>テレビ朝日・早河洋会長が古賀茂明氏を「あってはならない件」と切り捨て

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** テレビ朝日の早河洋会長が、3月31日の定例記者会見で次のように発言した。 「報道ステーション」の生放送において、元経済産業省官僚の古賀茂明氏が安倍政権のバッシングがあり、早河洋会長などの…

<新しい番組は「博打」>放送する必要がないほど低俗なNHKの番組とは、民放では絶対に成立しない斬新な番組である

小笠原英樹[構成作家] *** テレビの現場、すなわちテレビ番組とはどうやってできているのかを分かりやすく説明しましょう。 まずは企画を考えます。誰が? これは主に、テレビ局の社員(だいたい制作局にいる人です)、テレビ制作会社の社員、フリーの…

<もうテレビ局は関係ない?>30代〜40代の主婦の感覚は「NHKと、それ以外のチャンネル」である

福原フトシ[放送作家] *** 筆者はテニスサークルに通っているので、30代から40代の普通の主婦と話す機会が結構ある。そんな主婦達のテレビに対する認識は、「NHKとそれ以外のチャンネル」であることが最近わかってきた。 つまり、「このチャンネルで、…

<「報ステ」古賀氏降板はテレビ的な見世物?>「便利使い」され「使い捨て」られた古賀茂明氏

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 「報道ステーション」での、古舘伊知郎キャスターと、痛烈に安倍政権批判をする元経産官僚、古賀茂明氏とのやりとりが、物議を醸している。 古賀氏は官邸からのバッシングがあるため、テレビ朝日の…

<オリコンがチケットとCDのセット販売の合算集計を廃止>会いに行けなくなったアイドル川栄李奈が秘める「本当のアイドル」への可能性

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** AKB48の「会いに行けるアイドル」というキャッチコピーは実に巧妙な宣伝文句である。なぜならば、昔はアイドルは会いに行ったりできるものではなかったからである。 若き吉永小百合、キャンディー…

<ビブリオバトル(書評合戦)って何?>WEB時代だからこそ問いたいインターネット記事の「質」

齋藤祐子[神奈川県内公立劇場勤務] *** 以前から参加してみたいと思っていたビブリオバトル(「書評合戦」とでもいうのか)に参加してみた。 今回参加したビブリオバトルは、バトラーと呼ばれる参加者の前で、5分間の持ち時間で書評を発表する役割の人…

<テレビが狙う「コアターゲット」って何だ?>高齢者にはテレビを観てもらわなくても良い?というテレビ作り

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事] *** 今、テレビ局では「コアターゲット」という言葉が、よく語られる。テレビ局側が最もテレビを観て欲しいと思っている世代のことで、コアつまり中核は、男女とも15歳から59歳までの人々である。 なぜ、…

<立川流の次世代が円熟期>師匠・談志が30周年会をやった国立劇場で弟子・立川談春が「30周年の会」

齋藤祐子[神奈川県内公立劇場勤務] *** かつて師匠の立川談志が30周年の一人会を催した国立劇場で、立川談春(48歳)の30周年の会があるという。談志さんの30周年の会は、コロムビアからCDとして発売され、談志さんの芸の円熟する黄金期を記録すること…

野党全党首は、沖縄へ跳べ! 今こそ沖縄県知事へ連帯のアピールの時だ

山口道宏[ジャーナリスト] *** 統一地方選挙が始まる。さあ、出番だ、野党諸君。 今回は明らかに安倍政権に分が悪い。今も、サンゴを殺しているから。沖縄でのは、今選挙は、立候補者全員が、基地問題で不条理を強いられている沖縄県民の戦いにいかに共…

フジ月9ドラマ「デート〜恋とはどんなものかしら」最終回で脚本家・古沢良太の描いた「卒業」が素晴らしい

水戸重之[弁護士/吉本興業(株)監査役/湘南ベルマーレ取締役] *** フジテレビの月9ドラマ「デート〜恋とはどんなものかしら〜」が大好評のうちに終わった。ヒットメーカー・古沢良太の脚本が冴えに冴えわたった。 理屈っぽく女子力ゼロの藪下依子(杏…

SMアイドル「フェッティーズ」がオウム三女アーチャリー・松本麗華「止まった時計」を読んでみたフェッティーズ[SMアイドル] *** オウム真理教による地下鉄サリン事件から20年が経ち、元教団代表・松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の三女、松本麗華さんが実名・顔出しで手記「止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記」(講談社)を3月20日に上梓した。 同書は、事件当時11歳だったアーチャリーが、父の逮捕後、唯一の「正大師」としての様々な問題に巻き込まれ、その後教団から離れ、文教大学に入学し、現実も心理

フェッティーズ[SMアイドル] *** オウム真理教による地下鉄サリン事件から20年が経ち、元教団代表・松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の三女、松本麗華さんが実名・顔出しで手記「止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記」(講談社)を3月20日に…