<創造性と時代精神>モーツァルトと同じ音楽を今書いても評価されない - 茂木健一郎
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<時代精神について>
「空気」には、自分がいるコミュニティの空気というローカルなものもあるが、さらには時代の空気のようなものがあり、後者を読むのはクリエイティヴな行為である。
もともとはドイツ語で、英語圏でもしばしば使われる「Zeitgeist(時代精神)」を読むことは、どの時代においてもその文脈の中で新しいことをやる際に助けになるし、時には必須である。
「時代精神」は、一方では古いものの維持からなり、一方では新しい要素の導入からなる。古さと新しさが混じり合った独特の「カクテル」が、一つの時代精神をつくる。
「時代精神」は、既成のマスメディアを見ているだけでは伝わらないことも多い。それは、フロンティアを走る特定のコミュニティに顕れることがある。そのローカルな精神が次第に広がって時代精神になるのである。
ツイッターやフェイスブックなどのSNSからも、時代精神が読み取れることがある。時代精神の感受は一種の推測ゲームであり、必ずしも一つの「読み」があるわけではない。かといって全く相対的であるわけでもない。【続きはコチラ・・・】
国には国民の「平和的生存権」を守る責任がある -植草一秀
植草一秀[経済評論家]
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安倍内閣の今村雅弘復興相が4月4日の記者会見で、3月31日で住宅支援を打ち切られた東日本大震災の自主避難者に対し、「自己責任」であると明言した。
自主避難者に対する国の住宅支援を打ち切り、福島県を通した「サポート」に切り替える方針に対する質問に対して、今村復興相は、自主避難等の対応は「自己責任」の下にあるとの認識を示すとともに、不満があるなら「裁判でも何でもやったらいい」と突き放した。
今村復興相と記者とのやり取りは次のとおり(後半部分)
今村「ここは論争の場ではありませんから」
記者「責任を持って回答してください」
今村「責任もってやっているじゃないですか、君は何て無礼なことを言うんだ!ここは公式の場なんだよ」
記者「そうです」
今村「だからなんで無責任だと言うんだよ!」
記者「ですからちゃんと・・・」
今村「撤回しなさい!!!」
記者「撤回しません」
ねつ造だらけのマスゴミ世論調査の深層 - 植草一秀
植草一秀[経済評論家]
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日本経済新聞・元経済部長でテレビ東京副社長の池内正人氏は、2010年9月14日に実施された民主党代表選に関して、インターネット上のサイト「あらたにす」に、次のように記述した。
「大新聞が得意の世論調査をやればいい」
「これが国政選挙の場合だったら、この種の世論調査は不可能だ。選挙法に触れるかもしれない。しかし一政党内の選挙ならば、規制する法律はないと思う」
2010年9月14日の民主党代表選は小沢一郎氏と菅直人氏による一騎打ちの代表選で、この選挙で小沢一郎氏が当選していれば、小沢一郎政権が誕生していた。日本の歴史の分岐点になった選挙である。
池内氏の主張は、大新聞が得意の世論調査を実施して小沢一郎氏の落選を誘導するべきだと解釈できるものだった。
池内氏は記事のなかで民主党の小沢一郎氏の出馬について、【続きはコチラ・・・】
<自粛3ヶ月でテレビ復帰>ノンスタ井上は本当に嫌われ者なのか? - 知久哲也
知久哲也[放送作家]
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お笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介氏は自身に陶酔する、いわゆるナルシストであると同時に、自他ともに認める「嫌われ者キャラ」として連日テレビを賑わせている。
そんな彼が謹慎期間3ヶ月半を経て、9日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)でスタジオ収録への復帰を果たした事で話題を集めた。
謹慎の発端は2016年12月11日午後11時45分頃、乗用車を運転中にタクシーを追い越そうとしたところ衝突、そのまま逃走したことが発覚した事によるもの。相手の運転手はねん挫をするなど、全治2週間のけがを負ったという。
事件は各メディアで「当て逃げ」事件として報じられて来たが、被害者が怪我をしていることから「ひき逃げ」事件であるとの見方もあるほどの重大事件だ。
一連の騒動を受けネットでは、
「復帰には反対しませんが、時期が少し早いと思います」
「何でだろう。益々嫌いになっていく」
「少なくても俺は認めてないし、どうでもいい」
など、否定的な意見が散見される一方で、【続きはコチラ・・・】
<公人の妻は「公人」>安倍昭恵総理夫人にプライバシーはない - 山口道宏
山口道宏[ジャーナリスト]
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テレビをみていたおでん屋の女将は、こういうのだ。 「奥さんが後ろ指さされない私人になるには、いまの連れ合いと離婚するしかないでしょ」 かのロッキード事件をもじって「アッキード事件」(山本太郎)とは、言いえて妙だ。大阪の「ある小学校」建設めぐる政官関与疑惑事件である。
関与が疑われる安倍総理の夫人が「私人か公人か」と話題だが、昭恵さまと皇后さまを並べること自体が不謹慎ながら、安倍さんちの昭恵さまも、皇后さまも公人である。
昭恵さまは、大阪府にある教育基本法に反する小学校の名誉校長に就任予定だったという。一方の皇后陛下は、天皇とともに70年後の今も戦地巡礼に海外へと赴いていた。今回の訪問地ベトナムからの帰国では安倍首相と一緒に昭恵さまもそのお迎えに空港にいた。
昭恵さまのかかわる件の学校法人の幼稚園では時代錯誤も甚だしく「教育勅語」を無垢な園児に唱えさせ「安倍首相がんばれ」とまで言わせる。一方の皇后陛下が赴いたベトナムでは戦後もかの地に残った邦人の家族に会って言葉を交わした。【続きはコチラ・・・】
<キムタク叩きは無意味>木村拓哉VS他メンバーの構図は何のため? - 藤本貴之
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昨年末の解散から、何かと慌ただしいSMAP元メンバーたちの話題。マスコミ報道で描かれるジャニーズ事務所派の木村拓哉と、それに相対する他メンバーたちという構図を下敷きにしたゴシップの数々。ファンならずとも関心も持っている人は多い。
最近でも、反事務所派とされる中居正広が、移籍後にSMAPの商標登録をジャニーズから買い戻すといった動きがあるとか、香取慎吾氏の「隠し子報道」など、話題には事欠かない。
そしてその度、とりざたされるのが、キムタクこと木村拓哉の存在だ。
どんな話題であっても、基本的な構図は同じで、他のメンバーの話題に対してキムタクの言動が重ねられ、キムタクがいかにジャニーズから特別扱いをされているのか、という点を中心にマイナスに描かれる、というものだ。
元マネージャーでSMAP育ての親とされる飯島三智氏に従わずにジャニーズ事務所への残留を決めたことで、SMAP解散の原因を作ったという報道もさることながら、あらゆる場面で「キムタク対その他メンバー」の構図が単純化されて執拗に描かれる。【続きはコチラ・・・】
空気を読んで、敢えて「逆張り」する – 茂木健一郎
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「空気を読む」ことと、「空気に従う」ことは違う。さらに言えば、「空気を読む」ことができるからこそ、敢えてできることもある。それは、自分の行動、情報発信の独自性を強めることである。
「空気を読む」ことができれば、今、置かれた環境の中でどのような考え方、行動パターンが主流になっているのかを知ることができる。その上で、敢えて逆張りするのである。
情報論的に言えば、予想できることの情報量は少ない。予想できないような意外なことの方が、情報量は多い。だから、周囲の空気に合わせた行動は、そもそも情報量が少ない。
【参考】空気を読むこと、空気に従うこと – 茂木健一郎
空気を読んで、敢えてその流れとは違ったことを言ったり、行動したりすると、その情報量は大きい。誰もそのようなことを予想していないからである。【続きはコチラ・・・】