<創造性と時代精神>モーツァルトと同じ音楽を今書いても評価されない - 茂木健一郎
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<時代精神について>
「空気」には、自分がいるコミュニティの空気というローカルなものもあるが、さらには時代の空気のようなものがあり、後者を読むのはクリエイティヴな行為である。
もともとはドイツ語で、英語圏でもしばしば使われる「Zeitgeist(時代精神)」を読むことは、どの時代においてもその文脈の中で新しいことをやる際に助けになるし、時には必須である。
「時代精神」は、一方では古いものの維持からなり、一方では新しい要素の導入からなる。古さと新しさが混じり合った独特の「カクテル」が、一つの時代精神をつくる。
「時代精神」は、既成のマスメディアを見ているだけでは伝わらないことも多い。それは、フロンティアを走る特定のコミュニティに顕れることがある。そのローカルな精神が次第に広がって時代精神になるのである。
ツイッターやフェイスブックなどのSNSからも、時代精神が読み取れることがある。時代精神の感受は一種の推測ゲームであり、必ずしも一つの「読み」があるわけではない。かといって全く相対的であるわけでもない。【続きはコチラ・・・】