<原案作者は誰?>堺雅人「Dr.倫太郎」の精神分析は誰が監修しているのか?

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事/社会臨床学会会員]

 

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筆者は精神科医の隣接領域を専門とする者として、そしてテレビマンの一人として「Dr.倫太郎」(日本テレビ)の第2回を見ました。連続ドラマを「連続で見る」のは久しぶりですが、その理由は堺雅人演じる倫太郎が、スーパー精神分析家として描かれているからです。

 

前稿(ドラマ「Dr.倫太郎」の原案小説「セラピューティック・ラブ」は堺雅人を想定して書かれた小説?)でも述べたように、フロイトの創始になる精神分析という心理療法は今、日本では廃れています。臨床で、つまり患者を相手にする技法としては恐ろしく劣勢なのです。

 

この倫太郎の敵役、宮川教授(長塚圭史)は、脳科学の信奉者で「薬を出せばいい」とだけ考える、患者の心に寄り添わない、冷酷な精神科医として描かれますが、現在精神科ではこちらが主流。【続きはコチラ・・・・】